生活支援マニュアル
はじめに
支援対象の方〜高齢者、障がい者、妊婦さん、子育て世帯、外国人〜の方々が安心して生活できるために、
また生活の拠点となる「住まい」を探すだけでなく、「暮らし続ける」ために必要なマニュアルとくに災害時の対応について作成致しました。
非常用持ち出し袋と備蓄品の準備
自宅には住むことができず、避難所暮らしになる場合に備えて、次のリストを参考に、非常用持ち出し袋や備蓄品を用意しておきましょう。
- 避難するときに、最初に持ち出す最小限の必需品です。リュックサックなどに入れて、すぐに持ち出せるところに保管しましょう。
- 自分の障がいや病気に関係する物も、必ず用意しておきましょう。
- 定期的に賞味期限・使用期限(電池、薬、使い捨てカイロなど)の表示を確かめ、入れ替えましょう。
- 夜間に地震が起きたときに備えて、懐中電灯、携帯ラジオ、靴などは、枕元に置いて寝るようにしましょう。
避難用品 | □ヘルメット(防災ずきん) □懐中電灯 □携帯ラジオ □安全笛(ホイッスル) □防犯ブザー □軍手 |
非常食 | □火を通さずに食べられる物(乾パン・レトルトご飯・缶詰・ 栄養補助食品・あめ・チョコレート) □飲料水(保存ができるペットボトルが便利) |
医薬品 | □ふだん飲んでいる薬 □常備薬(風邪薬、胃腸薬など) □救急箱 |
衣類 | □下着類 □長袖・長ズボン □防寒着 □雨具 □タオル |
生活用品 | □歯ブラシ □ティッシュ・ウェットティッシュ □生理用品 □簡易トイレ □おむつ □おしりふき □粉ミルクとほ乳びん □マスク □ナイフ □フォーク □コップ □缶切 □ライター □ろうそく □ビニール袋 □食品包装用ラップ |
貴重品 | □現金(小銭も) □印鑑 □預金通帳 □免許証 □健康保険証 □障害者手帳 □母子健康手帳 □お薬手帳 □その他手帳(ペースメーカー手帳など) |
その他 | □ヘルプカード □救急医療情報キット □使い捨てカイロ □筆記用具 □充電器(携帯電話など) □乾電池 |
●災害復旧までの数日間(最低でも3日間)を自足するために準備しておきましょう。
食料品 | ※すぐに食べられる物・簡単に調理して食べられる物 □主食(レトルトご飯・乾麺・即席麺など) □栄養補助食品 □主菜(缶詰・レトルト食品・冷凍食品) □缶詰(果物・小豆・魚など) □調味料(しょうゆ・塩など) □野菜ジュース □菓子類(チョコレート・あめなど) |
飲料水 | □1人1日3リットル×3日分 |
生活用品 | ※生活に合わせて必要な物 □毛布 □生活用水(給水用ポリタンクに水道水をためておく) □カセットコンロ ロカセットボンベ □固形燃料 □ろうそく □ライター □点火棒 □ランタン □ティッシュ・ウエットティッシュ □トイレットペーパー □食品包装用ラップ □ゴミ袋 □大型ビニール袋 □ビニール袋 □ラテックス手袋 □紙皿 □紙コップ □割り箸 □簡易トイレ □生理用品 □水がいらないシャンプー □ロープ □布製ガムテープ □工具セット □ほうき・ちりとり □手回し式・充電式などのラジオ □乾電池 □医療器具・車いすなどの予備バッテリー □懐中電灯 |
救助用具 | □スコップ □バール □ノコギリ |
※「日常備蓄」のすすめ
日ごろから利用・活用している食べ物や日用品を少し多めに購入し、日常生活の中で食べたり使うことで、災害に備えることができます。なくなったら困る物を買い置きして古い物から順に使っていきます。
要配慮者ごとの対応例
日ごろから備えておく物や、災害が起きたときの行動は、病状や障がいの状態などによって、一人ひとり異なります。
要配慮者ごとの対応例を参考に、ご自身の状況により、具体的な対応方法を考えてみましょう。
1)高齢の方・障害のある方
2)妊産婦の方
3)乳幼児及び保護者の方
4)外国人(がいこくじん)の方(かた)
1)高齢の方・障害のある方
≪非常用持ち出し袋や備蓄品≫・・・共通で備えておく物はこちら
□入れ歫、洗浄剤 □老眼鏡 □補聴器用電池(予備) □杖
□おかゆなどのレトルト食品 □紙おむつ
□ビニールシート(おむつ交換や着替え時に必要) など
●ご近所で災害時に安否確認や一緒に避難してくれる方を確保しておきましょう。
●かかりつけ医に、緊急時の対応について相談しておきましょう。
●夜間の避難に備えて、補聴器、入れ歫、杖など、同じ場所に置いておきましょう。
●助けを呼ぶための安全笛(ホイッスル)や防犯ブザーなど、音の出る物を持ち歩きましょう。
≪避難行動≫
●身の安全を確保し、近所の方に声をかけましょう。避難する場合は、近所の方と一緒に
避難し、手助けの必要な方は自分から支援をお願いしましょう。
≪避難所では≫
●食事や水分をきちんと摂取し、トイレは我慢しないようにしましょう。
●長時間同じ姿勢でいると血液の流れが悪くなるため、手首、足首を動かすなど、可能な
限り身体を動かしましょう。
2)妊産婦の方
≪非常用持ち出し袋や備蓄品≫・・・共通で備えておく物はこちら
□入れ歫、洗浄剤 □老眼鏡 □補聴器用電池(予備) □杖
□おかゆなどのレトルト食品 □紙おむつ
□ビニールシート(おむつ交換や着替え時に必要) など
≪非常用持ち出し袋や備蓄品≫・・・共通で備えておく物はこちら
□母子健康手帱 □健康保険証 □診察券 □出産準備品(妊娠後期) など
●妊娠初期でもわかるように、日ごろから「マタニティマーク」を身に付けましょう。
●母子健康手帱、健康保険証、診察券はいつも持ち歩くとともに、自宅でもすぐに持ち出せるようにしておきましょう。
●母子健康手帱には、分娩予定日、妊娠中の経過、家族の連絡先(昼・夜)、かかりつけ医の連絡先、急な分娩や体調変化の際の搬送予定病院の連絡先を記入しておきましょう。
●妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、治療や食事制限のある方は、かかりつけ医と災害時の対応についても、相談しておきましょう。
●日ごろから、家族や周りの方と妊娠中の避難方法や連絡方法など、話し合っておきましょう。
≪避難行動≫
●おなかを守る際に、落下物などから頭部の安全の確保を図りましょう。また、力を入れることが難しいので、柱などにつかまりましょう。
●妊娠後期には、足元が見えにくかったり、息があがりやすくなったりするので、避難するときは、あせらず転ばないように十分注意しましょう。
≪避難所では≫
●周囲の方に妊娠中であることを伝え、具合の悪いときは早めに申し出て、配慮してもらいましょう。
3)乳幼児及び保護者の方
≪非常用持ち出し袋や備蓄品≫・・・共通で備えておく物はこちら
□母子健康手帱 □健康保険証 □乳幼児医療証 □診察券 □粉ミルクとほ乳びん
□飲料水 □ほ乳びん消每剤 □離乳食 □おやつや飲み物 □紙おむつ
□おしりふき □子ども用歫ブラシ □バスタオル □子ども用爪切 □靴
□お気に入りのおもちゃ・絵本 □おんぶひも など
●子どもの頭を抱きかかえる、煙を避けて移動するなど、保護者1人で子どもを連れて避難することも想定して、イメージトレーニングをしましょう。
●子どもと一緒に避難場所まで歩いてみて、避難経路などを確認しておきましょう。その際に、非常用持ち出し袋をどの程度持つことができるか確認しておきます。
●日ごろから保育園や幼稚園などとの災害時の連絡体制や引き取り方法を把握しておきましょう。
●母子健康手帱、健康保険証、乳幼児医療証、診察券はすぐに持ち出せるようにしておきましょう。
●母子健康手帱には、保護者の連絡先(昼・夜)、保護者以外の緊急連絡先、出生日、写真、予防接種歭、健康診査歭、病歭(う歫なども)、アレルギーなどの有無、かかりつけ医の連絡先を記入しておきましょう。
●子どもにアレルギー症状や持病がある場合は、必要な食料品や薬などを準備しておきましょう。
●母乳育児であっても災害時に母乳が出なくなることがあるので、粉ミルクとほ乳びんを1週間分程度備え、非常用持ち出し袋に入れておきましょう。
≪避難行動≫
●子どもを助ける際に、頭部の保護など自分の身の安全も確保することを心がけましょう。
●身の安全を確保し、近所の方に声をかけて、避難する場合は一緒に避難しましょう。
≪避難所では≫
●授乳スペースやおむつを替えるスペースなどを相談しましょう。
●災害への恐怖から、子どもは丌安になります。大人が丌安な様子でいると子どもの丌安はより大きくなるので、落ち着いた口調で大丈夫であることを伝え、丌安を和らげるようにしましょう。
●災害は、子どもにとってもストレスとなり、体調や行動に変化が起きやすくなります。いつもと違う様子が見られた場合は、相談窓口などに早めに相談しましょう。
4)外国人(がいこくじん)の方(かた)
●市(し)のホームページで、災害(さいがい)のおしらせを しらべて ください。
また、日本(にほん)に 住(す)む 外国人(がいこくじん)の ための ホームページなどで、防災(ぼうさい)の おしらせを みておいて ください。
●パスポートや 在留(ざいりゅう)カードなどは、すぐに もって でることが できるように しておいて ください。
●災害時(さいがいじ)に 必要(ひつよう)な 日本語(にほんご)を おぼえておいて ください。「たすけて」「火事(かじ)だ」「けがを しています」など。
●家族(かぞく)や友達(ともだち)と大丈夫(大丈夫)かどうか しらべて ください。
そのあと、たすけあって、避難所(ひなんじょ)へ にげて ください。
●避難所(ひなんじょ)では、外国語(がいこくご)が わかるひとが 入れば、 おしえて もらって ください。
※避難所(ひなんじょ)=おおきい 災害(さいがい)が おきたときに みんなが にげる ところ
災害時の家族などとの連絡方法
地震などの大きな災害が発生すると、被災地への電話が殺到し、回線が大変混雑するためつながりにくくなります。災害時に家族などとの伝言や安否を確認する方法を覚えておきましょう。
「171」をダイヤルし、利用ガイダンスに従って伝言の録音・再生ができます。被災地の方は、自宅などの電話番号を市外局番からダイヤルします。被災地以外の方は、被災地の方の電話番号をダイヤルします。毎月1日、15日などに体験利用ができます。
携帯電話から利用することができます。被災地の方が伝言を文字によって登録し、携帯電話番号をもとに、全国から伝言を確認します。各社とも、毎月1日、15日などに体験利用ができます。